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​老犬介護士という仕事【後編】

私は訪問でシニア犬の介護を行なっています。

近隣(逗子、葉山、横須賀、鎌倉)などが中心です。

 

介護相談などは横浜全域、神奈川の他地域、都内にも行っています。

なぜ介護相談に遠くまで行っているのか、というと

まだまだ介護相談に対応できる人が少ないからです。

 

事実、私が「犬の介護」という仕事をしている、と世間で話すと

「え?!そんな仕事があるんですか」とびっくりされます。

それぐらい、まだまだ犬の介護という仕事は知られていません。

知られていない、ということは

愛犬の介護で困っている方々も「だれか私をお手伝いしてほしい!」と

探すことはありません。

ご自身やご家族だけで介護のお悩みや大変なことをどうにかしようとがんばります。

でも、負担が大きいほど人の生活が大きく変わってしまいます。

外出もままならない、という方々も少なくありません。

 

私は、訪問介護ではご家族がお出かけの時に

ご家族の代わりにわんこさんのお世話をします。

水分補給、食事、おむつ交換、排せつ補助。

お散歩(歩いて、カートで、車いすで)も行きます。

 

 

ご家族のご希望に合わせて、方法もなるべくご家族がいつもしていらっしゃるようにしています。

わんこさんも、毎日の慣れた方法のほうが安心して介護を受けてくれるからです。

そのために、通わせていただくことになったら

事前に細かい打合せをご家族とします。

 

長時間、ご依頼いただいた場合はその時間内で

ケアをすることもあります。

ナチュラルなハーブケアや、マッサージ&ストレッチ、そして老化予防の運動など。

わんこさんの状態に合わせて行ないます。

1頭1頭に合わせて考えるのが楽しいです。

犬も人と同じで性格も好みもみんな違います。

 

私のような介護士にすぐに慣れてくれるコもいれば

時間がかかるコもいます。

時間がかかるコに、急にマッサージをしても

体をこわばらせるだけでマッサージの効果は半減してしまいます。

なので、そういうわんこさんの場合は慣れてから。

慣れてもらうこと、私を知ってもらうことから始めます。

 

介護していいて、いつも気をつけているのは

自分本位に決してならないこと。

接しているわんこさんの気持ちになって接します。

 

なので、注意深くわんこさんを観察することも大事。

ひとつひとつ、どう感じているのか?などを推測しながら

なるべく安心してもらえる方法で接していきます。

 

また、いろんな現場で介護をしてくると

「介護は予防できることもある」ということが分かってきました。

寝たきりを予防する、夜泣きをなるべく防ぐ、床ずれを作らないなど・・・

 

この仕事を始めたばかりのころは

訪問介護と介護相談がメインでしたが

今では同時に介護予防のアドバイスもしています。

介護方法、そして介護予防。

両面からご家族をサポートするのが私の仕事です。

 

 

こうして書いてみると

前編で書いたような前職だったころとは

本当に違う仕事をしています。

以前の仕事は「自分に向いてる」と思っていましたが

今の老犬介護の仕事は、一言でいうと

「大好き!」 です。

シンプルですね(笑)

 

介護やケアによってスヤスヤと眠り始めるわんこさんの寝顔を見るのが

とても嬉しいです。

そして、介護相談などをご家族にすると

「なんだかホッとしました」「ありがとう」と言ってくださり

「あぁ、この仕事をしていて良かったな」といつも思います。

 

 

また、この仕事はひとつひとつの経験や、

犬たちからの学びが、次の仕事で生きていきます。

犬から教えてもらい、犬に恩返しできる。

そういう仕事でもあります。

(2022年4/18のブログ記事を加筆修正したものです)

リタちゃん

リタちゃん

おいしく食べてね。リタちゃんにごはんを。

スヤスヤ

スヤスヤ

ポッキーちゃん(右)と妹分のビスコちゃん(左)。私の膝の上で一緒にお昼寝。

クロちゃん

クロちゃん

可愛い寝顔のクロちゃん。幸せを感じる瞬間です。

ハーバルケア

ハーバルケア

ポッキーちゃんへのハーバケア。訪問する度にしていました。

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